みなさん、こんにちは。
ぼくの事を知っていますか?
ぼくは、ななこう保育所の園庭の片隅に住んでいます。
蝶ネクタイが似合う人気者だと自負しています。
時に優しく、時に激しく、子どもたちに揺さぶられる毎日を送っています。
そんなぼく、今日はなんと!
エステサロンで泥パックを体験しました♪
近頃、気になっていたんだ。
長い年月をかけて蓄積された、ぼくの老廃物。
粗めの泥でキレイになる事を期待している。
サロンに入ると、さっそく容赦ない塗り付けが始まった。
何人ものエステティシャンが時間をかけて、ぼくの美しさに磨きをかける。
時々、新人エステティシャンが研修に来たりしていた。
後輩を育てることより、自分が楽しむことに夢中な先輩エステティシャンもいた。
ぼくの体の内部で泥パックを生産し始めた時にはさすがにビックリしたけれど。
でもぼくは冷静を装うよ。
こんな事で動揺していたら、ななこう保育所の遊具なんてできないからね!
どうやら、全身、塗り終えたみたいだ。
ぼくはキレイになったかなぁ。
ワクワクするよ♪
次はこの泥を洗い流すのだけど・・・
少し時間をおくみたい。
あれ?
隣りの個室では常連の三輪車くんが何かブツブツ言ってる。
クレームかなぁ?
どうやら、一部分しか泥パックを塗ってもらえなかったみたいだ。
待合室では、どこかの社長夫人がエメラルドの指輪を自慢している声が聴こえた。
色んなお客さんが来るくらい、ここのエステサロンは人気なんだなぁ。
あ。そろそろ、流す時間みたい。
新人さんからベテランエステティシャンまで、総動員で僕を流してくれた。
さぁ。完了だ。
ぼくはキレイになれたかなぁ・・・
う~ん・・・。
なんか、前よりくすんでない???
するとサロンのオーナーがぼくの所に来て、今日の泥パックの値段を伝えた。
「1000円です。」
これって、高い?安い?
ぼくは、一晩中悩みそうだ。
By 園庭アヒル